【次の一手】中住まいを一撃で崩壊させる手筋の好手
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横歩取りから激しい攻め合いへ。
王手で厳しい飛車を打たれてしまったが、相手は67角成とただ捨てして無理やり実現した手だ。実際にはそれほど嫌な手ではない。
69歩と堅く底歩を打つのが第一感で、左辺の金銀を守りに生かすには良さそうな発想だ。しかし、本譜はあえて48玉と軽く逃げた。
さて、龍を作られて上図。ここからどう攻めていくかが問題だ。21馬と桂馬をとりにいきたくなるが、馬が敵玉から離れていく感触が良くない。
ぴったりした手はあるだろうか。
64歩。このコビン攻めが狙いの一着だ。
先ほど底歩を打たず、48玉と上がったのはこの手を指したかったから。
同歩が自然だが、41角が痛い。62玉と逃げると63銀!と打たれる手が生じているのが大きいのだ。
とはいえ、同歩 41角に51玉とかわす手が手強そうに見える。飛車が強力で詰みはなさそうだ。
こうなると馬と角が窮屈な形でダメそうに見えるが、、
あっさり63角成と馬を見捨てるのが決め手。これで必死だ。
このように64歩を同歩と取ると一瞬で負けになってしまう。しかし、取れないようではといったところだ。
本譜は歩だけで王様が危険地帯に引っ張り出すことに成功した。66銀や66金から圧力を加えて寄せに行きたいところだが、78龍の筋がチラつくのが嫌味だ。
形を決めるだけ決めて、じっと玉を囲っておく。これが勝負の呼吸だ。相手は仕方なく65歩と受けてきたが、そこで66歩と合わせて攻めが決まった。
あとはダイジェストで。
王手龍。
角の睨みが強烈。
とにかく角のラインを生かして攻める。
詰みもあったが、ゆっくりと金をはらって安全に。