銀冠穴熊、機敏な仕掛けから押さえ込んで圧勝!
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68金右や66角と堅めていきたいところだったが、それ以上に相手の71玉の一手の価値が高い。
自玉もまだまだ未完成だが、それ以上に敵玉が不安定とみて戦いを起こしにいった。玉の囲いなど、相手より堅ければそれで良いのだ。
相手が弱気な指し手を重ねてきたことで、ここでは大優勢になっている。43歩成や33銀成〜45桂、または21歩成と形を乱す手など攻め筋がたくさんあって考えるのが楽しい局面だ。
一番良いタイミングで一番良い攻めを繰り出すために、今やっておくべきことがある。
68金右〜77角。この二手で一気に自玉が堅くなった。隙あらば88玉で銀冠にし、さらに98香〜99玉と銀冠穴熊にできればうまい。
攻めの権利を握ったら慌てて攻めるのではなく、一回自玉に手を入れるのが強者の呼吸だ。
綺麗に攻めが刺さった。
とにかく押さえ込む。相手の攻めを潰し、ゆっくり攻めるのが将棋の理想的な勝ち方だ。
33歩と銀取りに打たれた局面。23歩成が目につくが、34歩 13と 59銀の進行は相手の攻めにも勢いが出てくる。もちろんそれでも悪くはないのだが、この将棋はそういうつくりではない。「とにかく押さえ込んでじっくり攻める」という世界観を崩さないように。
平凡に45銀と引き上げる。これが本筋だ。
次は25桂〜23歩成など、どんどん押さえ込む感じで指していきたい。
21飛に28飛とまわったところで投了となった。22と〜24歩(or 23龍)などを防ぐ手段がなく、仕方のないところだろう。手数はまだ85手で敵玉もまだまだ耐久力があるが、いかんせん逆転のアヤがなさすぎる。こちらの押さえ込みが功を奏し、相手は反撃の筋を全く持っていないのだ。
将棋のつくりの良さが勝因だろう。