銀冠穴熊、相手の大悪手でいきなり必勝形に!

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終盤戦の難所。

駒割りは角と銀二枚の交換で駒得だが、その銀二枚が34と44に転がっている計算だ。つまり、この二枚が上手く働けば形勢がよくなると考えられる。

 

逆に相手としては1筋の飛車と馬を働かせてリードを奪いたいと思っているだろう。そして、私はそれを阻止しようとする。例えば、相手がここで73金寄などとぬるい手を指せば、、

 

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24歩。これで馬を封じ込めることができる。「成銀を使って馬を封じ込める」のは、上記の思考を踏まえれば最高の展開だ。

 

因みに23成銀も有力ながら、あまり感触が良くない。駒得の代償に自玉を荒らされてしまっているような格好なので、まずは敵の攻め駒を押さえ込んで自玉をリフォームしたいのだ。そうすれば駒得の良さだけが残るという考えだ。

 

逆に言えば、相手は24歩が来る前のこの一瞬に攻めまくるしかない。

 

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とすれば、39角くらいしかなかろう。

23飛成と飛び込むのはやはり感触が悪いので、冷静に18飛とかわしておく。

 

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66角成〜57桂成でとにかく攻めまくる。77銀とかわして受かれば良いが、67成桂と寄られて13の馬が79の金に当たってくるのが嫌味だ。

 

どうせ銀を取られるなら77より今の位置の方がパンツを脱がなくて済む分お得だ。ここでもやはり、あの手が決め手になる。

 

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とにかく馬さえ押さえ込めば怖いところがない。68成桂には同飛で相手の攻めは切れ模様だ。

 

 

 

しかし、本譜は相手の手が思わぬところに伸びた。

 

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76角成を見せて上手くもたれてきたなと思ったのだが、よくよくみるとこれは大悪手だ。

 

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86金。なんと打ったばかりの角が詰んでしまっている。しかもこの金が上部を支配するような強大な厚みを築くため、不敗の態勢になっているのだ。

 

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78の歩を取られては勝ち目なしとみたか、77香と打ち込んできた。次の79歩成を食らうと痛すぎるので、ここは丁寧に受けに回る。

 

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同桂から全部さっぱり清算してしまえばそれまで。

86の金がよく働いていて、相手は攻める場所がない。

 

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95歩とアヤをつけにきたが、平凡に同歩と取られて継続がない。とにかく金の守備力が高すぎるのだ。